【2020民法改正】民法総則の全38論点総まとめ!【令和2年行政書士試験】

32、時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲の規定の新設


第154条
第148条第1項各号又は第149条各号に掲げる事由に係る手続は、時効の利益を受ける者に対してしないときは、その者に通知をした後でなければ、第148条又は第149条の規定による時効の完成猶予又は更新の効力を生じない。

旧155条の規定にあった「時効の中断」の内容が「完成猶予・更新」に置き換えられました。

33、天災等による時効の完成猶予の規定の変更



第161条
時効の期間の満了の時に当たり、天災その他避けることのできない事変のため第147条第1項各号又は第148条第1項各号に掲げる事由に係る手続を行うことができないときは、その障害が消滅した時から3箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。


時効の「停止」は「完成猶予」に用語が変更されました。また、2週間→3ヶ月に時効期間が延長されています。

34、債権等の消滅時効の規定の変更



第166条
債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。


一 債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から10年間行使しないとき。
2 債権又は所有権以外の財産権は,権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する。
3 前2項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のために、その開始の時から取得時効が進行することを妨げない。ただし、権利者は、その時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求めることができ る。


改正前の166条と167条が集約され、消滅時効の起算点と時効期間についての規定が整理されました。
1項は(旧)第170条から第174条で規定されていた職業別の短期消滅時効の廃止により、新設されました。

35、人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効の規定の新設



第167条
人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効についての 前条第1項第2号の規定の適用については、同号中「10年間」とあるのは、「20年間」とする。


「人の生命又は身体」に関する権利を侵害した場合は、消滅時効期間を通常の2倍の20年にすることが定められました。

36、定期金債権の消滅時効の規定の変更



第168条
定期金の債権は、次に掲げる場合には,時効によって消滅する。
一 債権者が定期金の債権から生ずる金銭その他の物の給付を目的とする各債権 を行使することができることを知った時から10年間行使しないとき。
二 前号に規定する各債権を行使することができる時から20年間行使しないとき。
2 定期金の債権者は、時効の更新の証拠を得るため、いつでも、その債務者に 対して承認書の交付を求めることができる。


分かりやすくいうと、毎期の債権を行使をしないことによって、定期金債権そのものが時効によって消滅することが新たに定められました。(この規定がなければ、債権が毎月発生している場合、永遠に消滅時効にかからないことになります。) 年金や扶養料、NHKの受信料などが該当します。

37、判決で確定した権利の消滅時効の規定の変更



第169条
確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利については、10年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、10年とする。
2 前項の規定は、確定の時に弁済期の到来していない債権については、適用しない。

旧174条の2の内容です。また、第1項の表現が変更されました。

38、短期消滅時効規定の廃止
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