【2020民法改正】民法総則の全38論点総まとめ!【令和2年行政書士試験】

24、裁判上の請求等による時効完成猶予及び更新事由の規定の新設


第147条
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は 確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由 が終了した場合にあっては、その終了の時から6箇月を経過する)までの間は、時効は完成しない。 一 裁判上の請求 二 支払督促 三 民事訴訟法第275条第1項の和解又は民事調停法(略)若しくは家事事件手続法(略)による調停 四 破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加 2 前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによ って権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から 新たにその進行を始める。

これまでは「時効の中断」や「時効の停止」という用語が用いられていましたが、改正後は「時効の完成猶予」、「時効の更新」という用語に変更されています。

旧法の「時効の中断」に関する総則的規定は廃止。時効完成猶予事由ごとに規定が再編され、時効期間の進行が止まるケースが整理されました。

(出典:弁護士雨のち晴れブログ)

25、強制執行等による時効完成猶予及び更新の規定の新設


第148条
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場 合にあっては、その終了の時から6箇月を経過する)までの間は、時効は完成 しない。 一 強制執行 二 担保権の実行 三 民事執行法(略)第195条に規定する担保権の実行としての競売の例によ る競売 四 民事執行法第196条に規定する財産開示手続 2 前項の場合において、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新た にその進行を始める。ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないこと による取消しによってその事由が終了した場合は、この限りでない。

「強制執行」についてのルールがまとめられました。6ヶ月という期間が定められましたので、注意して覚えましょう。

27、仮差押え等による時効の完成猶予の規定の新設


第149条
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了した時から6箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
一 仮差押え
二 仮処分

改正前の旧147条や旧154条に分散していた「差押え」についてのルールがまとめられました。

28、催告による時効の完成猶予の規定の新設


第150条
催告があったときは、その時から6箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。 2 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。


「催告」についての内容が明確に定められました。また、時効の完成前に催告を繰り返し行った場合の効果についての規定が存在しなかったため、規定を設ける改正がなされました。

29、協議を行う旨の合意による時効の完成猶予の規定の新設


第151条
権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは、次に掲げる時のいずれか早い時までの間は、時効は、完成しない。
一 その合意があったときから1年を経過した時 二 その合意において当事者が協議を行う期間(1年に満たないものに限る。)を定めたときは、その期間を経過した時
三 当事者の一方から相手方に対して協議の続行を拒絶する旨の通知が書面でされたときは、その通知の時から6箇月を経過した時
2 前項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた再度の同項の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有する。ただし、その効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて5年を 超えることができない。
3 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた第1項の合意は、同項 の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。同項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた催告についても、同様とする。
4 第1項の合意がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、時期的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)によってされたときは、その合意は、書面によってされたものとみなして、前3項の規定を適用する。
5 前項の規定は、第1項第3号の通知について準用する。

話し合いによる解決を図りやすくする規定が新設されました。

30、承認による時効の更新の規定の新設


第152条
時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。 2 前項の承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないこと又は権限があることを要しない。


これまで「承認」は「時効の中断」とされていましたが、改正後は「時効の更新」となりました。

31、時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲の規定の新設


第153条
第147条又は第148条の規定による時効の完成猶予又は更新は、完成猶予又は更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。
2 第149条から第151条までの規定による時効の完成猶予は、完成猶予の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。
3 前条の規定による時効の更新は、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。


改正後の民法147条から152条に規定されている「時効の完成猶予事由や、更新事由」について、誰に関係あるのかを場合分けして説明しています。
32、時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲の規定の新設
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