当事者訴訟(形式的当事者訴訟・実質的当事者訴訟)とは?[行政書士試験2020]

悩める人
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当事者訴訟ってなんなの??

形式的当事者訴訟と、実質的当事者訴訟の違いがわかりません…!どうやって覚えたらいいの?

こんな悩みにお答えします!

行政書士試験にも頻出!当事者訴訟とは?

めーこ
めーこ

当事者訴訟とは、主観訴訟ではあるものの、メインで学習している取消し訴訟や無効等確認訴訟の属する抗告訴訟とは違うものです!

主観訴訟とは、「個人の権利利益の救済」を目的とし、「自分自身に直接関係する行政活動」に対する訴訟です。

悩める人
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ちょっと何言ってるかわかりません

当事者訴訟は分かりにくい訴訟なので、まずはイメージから入っていきましょう!

行政事件訴訟法での当事者訴訟の分類は?

まず、行政事件訴訟法は大きく分けて主観訴訟客観訴訟に分けることができます。

  • 主観訴訟
  • 客観訴訟

行政事件訴訟の主観訴訟とは?

主観訴訟とは、個人の権利利益の救済を目的とし、自分自身の利益に直接関係する行政活動に対する訴訟を指します。

  • ①「抗告訴訟」
  • ②「当事者訴訟」

①「抗告訴訟」とは?

行政書士試験でもメインで学習するこちらの抗告訴訟。抗告訴訟も当事者訴訟と同じ「主観訴訟」に分類されます。

また、抗告訴訟には5種類あります。

  • (1) 取消訴訟[処分の取消しの訴え/裁決の取消しの訴え]
  • (2) 無効等確認の訴え
  • (3) 不作為の違法確認の訴え
  • (4) 義務付けの訴え
  • (5) 差止めの訴え
めーこ
めーこ

内容を見てみると行政庁の処分の取り消しを訴えたり、義務づけを訴えたりなど、
自己の利益に直結している訴えばかりであることが分かります。

②「当事者訴訟」とは?

当事者訴訟も同じく主観訴訟に分類されています。

また、当事者訴訟には2種類あります。

  • (1)形式的当事者訴訟
  • (2)実質的当事者訴訟

ここではまず、当事者訴訟は自己の利益に関係のある訴訟の主観訴訟であること、2種類あることを確認しておきましょう。



行政事件訴訟の客観訴訟とは?

反対に、客観訴訟は行政の適法性の確保を目的とし、自分には直接関係のない行政活動に対する訴訟を指します。

  • ③「民衆訴訟」
  • ④「機関訴訟」

③「民衆訴訟」

民衆訴訟とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものを言います。

めーこ
めーこ

たとえば、住民が不正な選挙の無効を訴えたり、行政庁の会計状況についてツッコミをいれたりなどがこちらに当てはまります。

④「機関訴訟」

機関訴訟とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟です。

めーこ
めーこ

簡単に言ってしまえば、行政機関同士の争いです。
市長vs議会の争いなどがこちらに当てはまります。


それでは全体知識を得たところで、いよいよ当事者訴訟の内容について確認してみましょう!


行政事件訴訟法の「当事者訴訟」とは?

当事者訴訟は、行政事件訴訟法の4条において以下のように記載されています。

① 当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの
めーこ
めーこ

たとえば、土地収用法では法律に則って売主と買主が売買契約するという法律関係に入り、それぞれが法律関係の当事者となります!

売主が買主に対して買取代金が不服で訴訟をする場合が、これにあたります。

② 公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟
めーこ
めーこ

ここで出てくる公法上の法律関係とは、行政書士試験では、たとえば公務員としての身分だったり、自分の国籍だったりと公法上で認められる自分の身分のことを指すことが多いです


そして、この①のことを形式的当事者訴訟、そして②を実質的当事者訴訟と呼んでいます!

それぞれ詳しく見ていきましょう!


形式的当事者訴訟とは?

形式的当事者訴訟とは、内容をみると行政処分の違法性を争う訴訟なのですが、法律により「私的当事者同士での権利義務を争う訴訟として構成されるもの」をいいます。

めーこ
めーこ

例えば、土地所有者は収用委員会による裁決で出された補償額に対して不満がある場合は、収用裁決の取消訴訟によるのではなく、
起業者を被告として、土地所有者が損失補償額の増額を求めて提起することになります。

形だけ見れば抗告訴訟の性質を持つものであるため、形式的当事者訴訟と呼んでいると覚えましょう。

また、形式的当事者訴訟を提起できる要件は、土地収用法など個別法でそれぞれ規定されています。

続いては、実質的当事者訴訟です。


実質的当事者訴訟とは?

実質的当事者訴訟とは、
公法上の法律関係に関する訴訟」です。

  •  損失補償請求訴訟
  •  公務員の地位確認訴訟
  •  公務員の俸給請求訴訟
  •  国籍の確認訴訟

などが行政書士試験で頻出の事例です。

これらは民事訴訟としての給付訴訟や確認訴訟と見た目的には変わりありません。


しかしながら、対象となる法律関係が「公法関係」であることから「公法上の法律関係に関する訴訟」として当事者訴訟とされています。

めーこ
めーこ

たとえばお給料について、
一般企業であれば会社vs社員として民法が適用されますが、
公務員の俸給請求の場合は国や地方公共団体vs公務員という「公法上の法律関係に関する」争いとなるため、
実質的当事者訴訟で争うことが必要になります!

まとめ

  • 当事者訴訟とは、公法上の法律関係に関する訴訟のこと

形式的当事者訴訟のまとめ

  • 形式的当事者訴訟は、内容としては行政処分の違法性を争うものだけど、当事者訴訟の一方を被告として争うもの。
  • 行政書士試験ではほぼ土地収用法についての事例で出してくる!

実質的当事者訴訟のまとめ

  • 実質的当事者訴訟は、民事訴訟と変わりはないけど公法上の法律関係に関する争いの場合使われる訴訟。
  • 行政書士試験では、国籍の確認や、公務員の地位確認や俸給請求に関する事例で出てくる!
めーこ
めーこ

当事者訴訟は過去問を繰り返すことで出題傾向が分かってきます。
パターンは決まっているため、得点源にしてしまいましょう!

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