国会議員の免責特権とは【憲法51条】

こんにちは、めーこです!

突然ですがみなさん、国会議員の免責特権って知っていますか?

行政書士や宅建、公務員の受験生の方ならなんとなく聞いたことのある内容。

(行政書士受験生は試験に出るので覚えましょう!)

普段からあまり政治に触れていない場合、なかなか見聞きすることのない論点ですよね。


または国会中継で「おかしいだろ〜〜!」とか「しっかり説明しろ!」など、ヤジが飛んでいるのをテレビで見たことはありませんか?

国会議員の免責特権とは


(boketeより)

議会の華なんて言われたりするやつです。時にはひどいことも言ったりしますよね。


じつは、国会議員の発言は、憲法で責任が免除されているのをご存知ですか?

先日の国会議員の不逮捕特権に引き続き、今回は国会議員の発言に関する免責特権について解説していきます。


不逮捕特権の解説はこちらへどうぞ♪


目次
・国会議員の3つの特権とは?
・憲法第50条(議員の不逮捕特権)の中身は?
・なぜこの憲法があるの?
・例外:免責されない場合もあるの?
・例外:国家賠償請求は可能


国会議員の3つの特権とは?

先日、こんなニュースを見かけました。


“建て替え中の参院清水谷議員宿舎(東京・紀尾井町)の家賃が月額で10万~15万円台に設定されることが分かった。周囲は高級ホテルなどが立ち並ぶ一等地。50万円前後とされる同水準の民間賃貸マンションの相場と大きく離れており、「議員特権」として議論を呼びそうだ。”


(時事通信社 2019/12/09 04:43 参院新議員宿舎、家賃15万円=都内一等地、民間なら60万円も)



民間なら家賃50万の物件が15万。

家賃補助の手厚い企業でもなかなか無い数字ですね。

このように全国民の代表である国会議員は、法律で手厚く保護されています。



これ以外にも国会議員にはさまざまな特権が与えられていますが、特に日本国憲法で定められている特権は3つあります。

第49条 歳費などを受ける権利
第50条 不逮捕特権
第51条 免責特権

今回は、51条の免責特権について解説していきます。


憲法第51条 国会議員の免責特権の条文


両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

解説

国会議員は国会で行われた報告や演説、国会の討論での発言、法律案に対してどんな投票をしたか…などなど

これらについて、国会議員は裁判にかけられたり、刑事事件としての責任や民事事件としての責任を問われないことを定めています。



なぜ免責特権の条文があるの?

では、なぜこのような憲法の条文が存在しているのでしょうか?

それは、全国民の代表としての職務を全うするため発言の自由を身分上保障するためです。


国会議員の役割


国会議員として選挙で選ばれた人は、全国民の代表として全国から集まります。

そして国会において、積極的に発言し、国民のために討論することが求められます。


そんな中、発言の一つ一つについて、名誉毀損だとか法律違反だとか、いちいち裁判にかけれられていたら国会の議論が進みませんよね?

また、「これを言ったら罪に問われるかもしれない…」となってしまえば、いくら国会議員に選ばれたからと言っても発言を控えてしまう可能性も出てしまいます。


そこで、憲法において国会議員の発言の免責を認めることで、より活発な討議が行われることを目指しています。


免責特権の例外は?

ただし、どんな時も責任が免除されてしまうと、今度は国民に対して不利に働いてしまいますよね?

例えば、特定の個人を名指して中傷し続けたり、特定の法人(会社)を名指しであることないこと発言したり…

それでも免責されてしまうとすると、あまりにも国民と国会議員の間に不平等が生じます。

そこで、最高裁判所は例外として国会議員に刑事上、民事上の責任を負わせた判例を出しました。


①院外(テレビなど)での発言
②中傷のヤジ



①院外での発言

免責特権は、あくまで国会議員の国会における討論・発言の自由を保障する趣旨に出たものです。
移動中の公用車の中や、タクシーの中、テレビ出演での発言については免責されません!

議院外での発言については、たとえ議院内と同じ内容のことを言ったとしても、刑事上・民事上の責任を負わされることになります!

②院内でのヤジ

実はタイトルにあるヤジは、原則として免責されません

国会で自分の発言の番として、報告する際の内容や答弁した内容のみ免責されます。

ヤジは正式な発言ではありませんから、保護する必要はないためでしょう。

人が話している時は静かに聞くべきですね!

逆に言えば国会議員は、院内でどんなひどい発言をしても刑事的民事的な責任を問われません。

連日ニュースで、いろいろな失言が報道されるのはこんな裏側があったんですね。


免責特権と国家賠償請求

ちなみに、

国会議員の行った国会における発言について、国に対して損害賠償を求める余地まで否定したものではない、

という最高裁の判例があります。

国会議員の発言により名誉毀損された被害者は、国会議員「個人」に対して責任を問い損害賠償請求することはできません

しかし、「国家に属する公務員」の行為による損害であるとして、国に対する国家賠償を請求することができます!


まとめ

憲法で無罪であっても、この大SNS時代において昔は揉み消していた小さな発言の拡散力すらは大層大きなものになりました。

時代に対してアップデートのできない国会議員は、国民により次々と政治的責任を取らされていくことになりかねませんね。

  • 国会議員には
    ①議員の不逮捕特権
    ②免責特権
    ③歳費などを受ける権利
    の3つが認められている
  • 議員の不逮捕特権は憲法第50条に設置され、院内の発言は責任が免除されている
  • この憲法の設置理由は、国会議員の身分上の発言の自由を保証するため
  • 例外として免責されない場合は、
    ①院外での発言
    ②院内でのヤジ
  • 個人に責任を取らせることができなくとも、国に対する国家賠償請求は可能

◆今回参照した六法はこちら


実用六法 令和2年版


ケータイ行政書士 ミニマム六法 2020

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