【行政書士試験2019】商行為の問36は没問じゃない!

受験生のみなさんこんにちは、行政書士見習いのめーこです!

今回は質問のあった令和元年(2019年)の問36の没問考察を行なっていきます。

令和元年の行政書士試験の商法・会社法の傾向は易化

「基礎法学」や「行政法」、「民法」が難化した2019年度の試験ですが、「商法・会社法」は例年と比較して易しい傾向であったという講評がなされています。

(伊藤塾 7:54〜)

( フォーサイト  28:40〜)

没問が囁かれているのは全部で4問

2019年度の行政書士試験で没問が囁かれているその他の問題についても下記で解説していますので、参考にしてみてください。

問26

問28

問56

それでは、問36の内容を確認していきましょう!

令和元年の問36は商行為からの出題

Q. 商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であって、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときの法律関係に関する次の記述のうち、商法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。なお、代理人が本人のためにすることを知らなかったことにつき、相手方に過失はないものとする。

1.相手方と本人及び代理人とのいずれの間にも法律関係が生じ、本人及び代理人は連帯して履行の責任を負う。

2.相手方と代理人との間に法律関係が生じ、本人には何らの効果も及ばない。

3.相手方と本人との間に法律関係が生じるが、相手方は代理人に対しても、履行の請求に限り、これをすることができる。

4.相手方と代理人との間に法律関係が生じるが、相手方は本人に対しても、履行の請求に限り、これをすることができる。

5.相手方は、その選択により、本人との王立関係または代理人との法律関係のいずれかを主張することができる。

正解 5

商行為の代理人が本人のためにすることを示さなかった際に、相手方が代理人が本人のためにすることを知らなかった場合についての問題でした。

選択肢の5は、売掛代金請求事件(最高裁判例 昭和43年04月24日)の判例知識を問いています。

「相手方において、代理人が本人のためにすることを知らなかつたときは、商法第五〇四条但書によつて、相手方と代理人との間にも本人相手方間におけると同一の法律関係が生じ相手方が、その選択に従い、本人との法律関係を否定し、代理人との法律関係を主張したときは、本人は、もはや相手方に対し、右本人粗手方間の法律関係を主張することができない。」

要約すると、問題のような状況であれば相手方が善意であれば、相手方は保護されるという判例です。

あとは、選択肢の内容の通り。

相手方は、本人と法律関係になることを望むか代理人と法律関係を持つかを選択できます。

そして、いずれの場合においても、一度選択した後にはもう一方の選択肢はもはや選択できない。という内容です。

よって選択肢の5は問題なく正解と言えます。

問題となっているのは、選択肢の3です。

 商法第504条(商行為の代理)



今回問われている条文(商法第504条)の内容は以下のようになっています。

商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であってもその行為は、本人に対してその効力を生ずる
ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない

(出典:Wikipedia)

もう一度選択肢の3を見てみましょう。

選択肢3

3.相手方と本人との間に法律関係が生じるが、相手方は代理人に対しても、履行の請求に限り、これをすることができる。

条文で述べられているのは、あくまで

履行の請求をすることを妨げない」という内容であり、「履行の請求のみできる」とは規定していません。

例えば、相手方としては履行がなされない場合には発生した損害に応じて損害賠償をする、または相手方が解除をする権利を行使するなどが考えられます。

504条には、上記のようは履行の請求以外の規制は存在しません。

よって、履行の請求に限りと記述としている選択肢の3は誤りといえます。

言い切りの選択肢は不正解の確率が高い

また、「〜することができる。」と言い切っていることからも怪しさ満載な選択肢です。

他の法律系の試験を学ぶ上においても同様ですが、例外を考慮せずに言い切った表現を正解にしてしまうのは問題製作者側としても没問となるリスクが高く、正解肢とするのを避ける傾向があります。

このことからも、不正解の肢である可能性は高くなります。

没問になる確率は低い


2019年度試験の会社法は、基礎的な知識を問う問題が多くしっかり勉強をしていた人にとっては他の法令知識で取れない分を補えるような内容となっていました。

唯一、踏み込んだ内容となっていたのがこちらの問36でした。

その他の会社法の問題が易化していることもあり、予備校各社も本問について対応している様子は見受けられません。

以上により、2019年行政書士試験の問36は没問となる確率は低いと言えるでしょう。

こちらの動画でも問36について触れられていますので、参考にしてみてください。(株式会社ベリース)

まとめ


  • 問36は会社法504条の商行為からの出題
  • 問36も没問かどうかの議論あり
  • 選択肢の5が正解
  • 選択肢の3は不正解
  • 没問となる可能性は低い


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です